たかが客引きと言えども風営法違反。店舗、店員はご注意を

風営法違反の容疑、中洲で72歳の風俗店従業員逮捕

先日、福岡県の風俗街として知られる中洲で、風俗店従業員の男が逮捕されました。博多区中洲2丁目の風俗店前を歩いていた男性に声をかけ、客引きをしていたため、風営法違反の容疑ということです。これだけならよくある話なのですが、この逮捕された男性の年齢が、72歳というのが驚きです。この年になっても働かなければならない、また、風俗店で客引きの仕事をしなければならないというのは、何とも世知辛い世の中です。

声のかけ方次第で風営法違反。あなたのお店は大丈夫?

さて、「繁華街、駅前では結構、客引きなんてあるじゃない?」と思われる方が多いでしょう。飲食店の場合は、迷惑防止条例で規制があるものの、法律で規制はされていません。しかし、風俗店の場合は、風営法の次の条項で“客引き”を規制しています(居酒屋は、深夜酒類提供飲食店として風営法の規制対象となっています)。

第二十二条 風俗営業を営む者は、次に挙げる行為をしてはならない。
一 当該営業に関し客引きすること。
二 当該営業に関し客引きをするために、道路その他公共の場所で、人の身辺に立ちふさがり、又はつきまとうこと。

「一」は、特定の人に特定の風俗店の客になるよう、勧誘することです。そのため、「お時間ありますか」「遊びいかがですか」と声をかけたり、誰に対してではなく、単に店頭で、「いらっしゃいませー」と言う分には、これに該当しません。しかし、「そこのお兄さん、○○というお店に良い子いますよ」と声をかけると、特定の人を特定のお店に勧誘する行為となるので、風営法に抵触します。私服警官は、このタイミングを待って現行犯逮捕をするのです。

「二」は、特定のお店の名前を出さなくても、相手の横にずっと付いて話しかけたり、回り込むなどすれば、該当します。こちらは、迷惑防止条例の浸透により、露骨な勧誘は減っていると言えるでしょう。

風俗求人で募った男性スタッフが、客引きで犯す風営法

風俗店で働くのは、風俗嬢ばかりではありません。「今すぐ稼げる! 高収入! 人生の勝ち組へ!」といった求人キャッチコピーに引かれ、風俗業界に入る男性がいます。彼らの主な仕事は、受付、電話番、キャストの管理、プレイルームの掃除ですが、集客が思うようにいかなければ、店長や先輩スタッフから、「表で客を引っ張って来い!」と言われることがあるでしょう。ひどいところになると、集客数のノルマを課せられ、何としても客を呼び入れなくてはならない店員は、違法な“客引き”で逮捕されてしまうのです。

売上は大事ですが、たかが客引きであっても違法行為なので、繰り返せば行政処分が科せられます。行政処分のうち、「もうしないでくださいね」という“指示”なら、影響は軽微でしょうが、最長で6カ月の“営業停止”となれば、その間、売上がなくなります。摘発を受けた風俗店にわざわざ足を運ぶ客はいないでしょうから、営業を再開しても、一度遠のいた客足はなかなか戻って来ません。また、せっかく採用した店員もキャストも戻って来ません。

このように風営法を犯すことでいいことは、何もありません。ご注意を。

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