風営法の改正で変わるデリヘル店を取り巻く様相

風俗業界で大きな割合を占めるデリヘル店

『日本の風俗嬢』という書籍によると、2011年のソープランド店の数は、1250店ほど、店舗型ヘルス店は、820店ほどです。デリヘル、ホテヘルといった無店舗型性風俗店の届出数は、1万7千店を超えると言います。これらの中には、ダミー店があるでしょうし、すべてが営業しているとは限りませんが、デリヘル店の数は、風俗業界の中で圧倒的な規模であることがわかります。

風営法の改正で急増したデリヘル店

そんな風俗業界を象徴するようなデリヘルの歴史は、決して古いものではないのです。デリヘルの誕生は、1998年5月に大幅改正され、1999年4月に施行された風営法によるものです。このように案外ごく最近なのです。当時の法改正によって、派遣型、無店舗性風俗店の営業が届出対象となり、デリヘル、ホテヘルといった性風俗店が営業できるようになったのです。

よく誤解されるのが、パチンコやゲームセンターは風俗店に該当します。ソープランドやデリヘル、イメクラなどは、性風俗店に該当します。どちらも風営法によって、営業時間や場所の制限、その他規制が設けられています。

さて、デリヘルを始めとする無店舗型性風俗店が、法的に営業できるようになると、店舗維持費を始めとする固定費を大幅に圧縮できることから、空前のデリヘル開業ブームが訪れました。それは、“脱サラしてデリヘル店を開業しよう”というハウツー書籍が発刊されたほどです。さらに、インターネットの普及が、このデリヘル開業ブームを後押ししました。実店舗をもたないデリヘル店にとって、風俗嬢や店舗を売り込む方法としてインターネットが大きく活用されたからです。

再び規制されるデリヘル店は、過剰供給から淘汰の道へ

あっという間に風俗店の代名詞となったデリヘル店ですが、2005年に再び風営法が改正されることで、出店ペースが鈍化しました。改正内容をまとめると、以下のようなものです。

  1. 罰則の強化
    懲役刑、罰金刑が引き上げられました。
  2. 関係者の求めに応じて届出確認書を提示すること
    お客や警察だけでなく、店舗、事務所などの賃貸契約に際し、大家も関係者と見なされ、届出確認書を提示することが義務付けられました。また、デリヘル店は、大家から性風俗店の事務所を構えることに承諾してもらう必要が生じ、このことは、デリヘル店開業の大きな足かせとなります。
  3. 路上での客引き行為の禁止
    店舗をもたないデリヘルは、無関係かと思われますが、かつては、路上で声をかけ、待機所からホテルへ風俗嬢を派遣することができたわけです。
  4. 派遣型性風俗店の受付所は、店舗と見なされ、営業禁止区域内にあると、摘発対象になる
    デリヘル・ホテヘル店が、コンパニオンのアルバムを見せたり、会計システムを紹介する事務所は、店舗と見なされ、その立地が法に触れると、摘発されるというものです。

このように、風営法の改正によって、出店ラッシュだったデリヘル開業に歯止めがかかったのです。もっとも、こうした法的圧力以外にも、デリヘル業界は、増えすぎて過剰供給となったため、特徴がなかったり、デリヘル嬢の扱いが雑であったりすると、外的内的に淘汰され、生き残るデリヘル店、生き残れないデリヘル店へと2極化が進んでいったのです。

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